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越境物の売却で注意点は何か?トラブル回避の方法も解説

不動産売却

曽谷  良介

筆者 曽谷  良介

不動産キャリア10年

不動産業界に長年携わり、経験を積んだのち、独立して自身の会社を立ち上げました。業界における実務経験と地域密着型の知識を活かし、「住まい選びをもっと身近に、もっと安心に」をモットーに日々活動しています。

私の強みは、お客様の想いを汲み取るコミュニケーション力と、物件の魅力を引き出す表現力です。
これからも、お客様一人ひとりの人生に寄り添えるようなサービスを提供してまいります。

ご自宅を売却したいと考える際、塀や樹木、配管などが隣の土地に越境している場合、「本当に売却できるのか」「スムーズに手続きを進めるにはどうしたらよいのか」と悩まれる方が少なくありません。実は、越境物があるだけで売却活動が滞ったり、思わぬトラブルを招く可能性があります。本記事では、越境物がある家でも安心して売却するための具体的な対策や注意点を分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

越境物とは何か、売却にどう影響するか

「越境物」とは、たとえば塀やフェンス、屋根の庇、樹木の枝・根、さらには地中に埋設された配管などが、敷地の境界線を物理的にまたいで隣地に侵入している状態を指します。また反対に、隣地から自分の土地に越境しているケースも含まれます。このような状態は、戸建てや土地の売買においてしばしば見落とされがちですが、買主からの信頼を損ねる重要な要因にもなります。

売却時に越境物があると、買主は「将来トラブルになるのでは」と不安を抱き、不動産の取引が敬遠されることがあります。その結果、売却価格が低く評価されたり、契約が成立しないといった事態につながることもあります。とくに地中に見えない越境があると、予期しない問題として表面化しやすく要注意です。

さらに、売主には契約不適合責任という法的責任が課せられているため、越境物の存在を事前に把握し、買主に説明する義務があります。説明不足や対応を怠ると、後に撤去や損害賠償の責任を負う可能性があるため、慎重な対応が求められます。

越境物の種類 影響やリスク 備考
塀・フェンス・屋根の庇 境界が曖昧だと担保評価が下がり、融資に支障 数センチの差でも問題になる場合あり
樹木の枝・根 剪定や伐採の負担を懸念され、価格交渉されることも 枝は無断で切れない場合もあるため要注意
地中配管(給排水・ガスなど) 目に見えない越境のため、契約後発覚しやすい 測量や図面でしっかり確認が必要

越境物の有無を正確に把握する方法

越境物の有無を確実に把握するためには、まず確定測量を行い、公図や登記簿だけに頼らず境界を現地で明確にすることが重要です。確定測量とは、隣地所有者の立ち合いのもとで境界標を設置し、境界を合意のうえ数値や図面として固定する手続きです。これによって、将来的なトラブルを予防できます 。

さらに、隣地所有者と直接立ち合いをして境界の確認を行うメリットは大きく、境界に関する認識のずれを防ぎ、合意に基づく正式な測量図や覚書の作成につながります 。

また、登記簿や公図、古い地積測量図は参考資料として有用ですが、それだけでは境界の確定とはなりません。法務局にある地積測量図は、2005年以降のものは確定測量図と同等の効力を持つ場合もありますが、古い資料では現況とのズレがある可能性があるため、現地確認が不可欠です 。

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方法内容利点
確定測量隣地所有者立ち合いのもと境界標を設置し、図面化法的に明確な境界が得られ、トラブル防止
立ち合いによる境界確認隣地所有者と現地で境界を確認・合意認識のずれの排除、正式な合意形成
登記簿・地積測量図の確認法務局で公図・登記簿・地積測量図を取得・比較書類による裏付けがあり、測量の判断材料になる

以上の方法を組み合わせることで、越境物の有無を漏れなく把握し、売却の信頼性を高めることができます。

越境物を解消するための具体的な対応策

越境物が売却の妨げになる場合、次のような対応策があります。

対応策内容留意点
撤去・移設塀や樹木の枝など物理的に動かせる越境物は、境界の内側へ撤去または移設します。隣地所有者の同意と費用負担の明確化が必要です。
覚書(合意書・承諾書)の作成撤去が困難な場合、将来の建替え時に撤去するなどの条件を、隣地所有者と文書で合意します。当事者・対象・期限・費用負担などを具体的に記載し、承継性にも配慮する必要があります。
地役権の設定越境物をそのまま使用するために、法的に使用権を認める地役権を承諾により設定します。登記手続きが必要で、将来の権利関係に影響するため慎重に進めます。

このような対応策は、不動産取引を円滑に進めるうえで非常に有効です。

まず、物理的に撤去できるものは可能な限り処理し、売買に向けた障害をなくすことが基本です。特に塀や植木の越境は、隣地への撤去により買主や金融機関の安心を得やすくなります(例:「フェンスや庭木の枝を適切に撤去する」対応)。

撤去が困難な場合は、隣地所有者との間で将来的な対応内容を文書で合意する「覚書」を作成することが望ましいです。覚書には、越境の対象、誰がいつまでに対応するか、費用の負担方法、将来の建替え時にも対応する旨といった具体的事項を明記し、不履行時の手続きや承継条項も盛り込むことが重要です(例:「将来建て替えの際に越境部分を撤去する」など)。このように詳細な覚書は、不動産取引を止めずに進める“橋渡し”として活用されます(「覚書のメリット」「作成時の必須項目」など)。

さらに、越境物を合法的に維持する方法として「地役権の設定」があります。これは隣地所有者からの使用承諾を法的に強化した形で登記する制度で、将来の利用制限や紛争リスクを低減できます。ただし、登記手続きや合意形成に専門家のサポートが必要な場合もあります(例:「地役権により越境物の維持を合法化」)。

以上のように、越境物を解消する際には、撤去・覚書・地役権という三つの具体的な対応策を状況に応じて組み合わせることが、売却をスムーズに進める鍵となります。

売却をスムーズに進めるための準備ポイント

越境物がある物件を円滑に売却するためには、以下のような準備が重要です。まず、対応策をしっかり書面化することが重要です。たとえば隣地所有者と覚書や合意書を交わして、「将来、撤去・変更するタイミング」「越境状態の許容範囲」などを明記しておくことで、買主や金融機関に対して安心感を提供できます。覚書はトラブル予防に役立ち、買主の納得感も高まります。

次に、対応費用や方法を整理して整理して明確に示すことも効果的です。越境物を撤去・移設できる場合はその費用、難しい場合は覚書作成の方針とその内容を整理することで、売却価格に対する値下げリスクを軽減できます。買主は「何にいくらかかるか」「いつ解決できるのか」が分かればより前向きな判断が可能となります。

最後に、必要に応じて専門家に相談することも欠かせません。確定測量士や土地家屋調査士に依頼することで、境界を明確に示す図面を得られ、越境の有無や程度を正確に伝えられます。また、専門家の関与によって書類の信頼性も高まり、買主や金融機関への説得材料となります。

準備項目内容目的
対応策の書面化覚書・合意書の作成買主・金融機関への安心感向上
対応費用・方法の整理撤去費用や移設時期などを明確化値下げリスクの軽減
専門家への相談測量士等による境界確定と図面作成正確な情報提供と信頼性強化

まとめ

越境物が存在する住宅の売却は、通常の売却より注意すべき点が多いですが、正しい知識と丁寧な準備によってスムーズに進めることが可能です。まずは越境物の有無を正確に確認し、もし該当する場合は隣地所有者と誠実に協議を進め、覚書の作成や地役権設定など必要な手続きを行うことが大切です。こうした対策を事前に講じ、書面で明確にしておくことで、買主や金融機関の不安を和らげ、不要なトラブルの回避や価格下落リスクも抑えることができます。不安な場合には専門家に相談しながら、安全かつ確実な売却を目指しましょう。

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「今の家に住み続けながら資金も手にしたい」とお考えではありませんか。そんな願いをかなえる方法のひとつが「リースバック」です。しかし、仕組みがよく分からず、不安を感じている方も多いでしょう。この記事では、リースバックの基本から、利用する前に押さえておきたい大切なポイントまで、幅広く分かりやすくご説明します。選択に迷う方も、ぜひ最後までご覧ください。

リースバックとは何か、その仕組みと基本的な流れ

リースバックとは、自宅を売却してまとまった現金を得たうえで、売却したご自宅と賃貸借契約を結び、毎月家賃を支払うことでそのまま住み続けられる仕組みを指します。正式には「セール&リースバック」といい、不動産会社や専門事業者、投資家が買主となる形式が一般的です 。

仕組みの流れとしては、まずご自宅を売却し、その売却代金で住宅ローンを完済(アンダーローンの状態)し、所有権を買主に移転します。その後、買主との間で賃貸借契約を締結し、賃料を支払うことで引き続き同じ住まいに暮らせます 。

リースバックをご利用いただける条件としては、以下のような点が挙げられます:全所有者の同意があること、住宅ローン残高が売却価格を超えていないこと(アンダーローンであること)、物件に一定の資産価値があり、賃料を支払う能力があることなどです 。

項目内容
売却と同時の賃貸借契約所有権を移転しつつ、賃貸契約で住み続けられる仕組み
ローン残債が売却価格以下アンダーローンであることが基本的な条件
利用可能な物件戸建て、マンション、土地など評価可能な物件に限られる

このように、リースバックはご自宅を手放さず現金化する手段として、その仕組みと条件を正しく理解することが重要になります。

リースバックの主なメリット

リースバックには、売却後も慣れ親しんだ暮らしを続けられる、まとまった資金を迅速に得られる、各種維持費や税負担が軽減される、といった複数のメリットがあります。以下に、誰でも理解しやすいように整理してご紹介いたします。

メリット 内容 ポイント
住み慣れた環境を維持できる 引っ越し不要で、今まで通りに生活を続けられます。 生活の継続性が確保される点が魅力です。
迅速な資金調達が可能 売却によってまとまった現金を手に入れ、使い道に制限はありません。 すぐに資金が必要な場合に有効です。
維持費や税負担の軽減 売却後は固定資産税や火災保険料、修繕・管理の負担が不要になります。 毎月の支払先が家賃に集約され、家計がすっきりします。

まず、リースバックでは住宅を売却したあとも、賃貸として同じ住まいに住み続けることができます。つまり、引っ越しの手間や生活環境の変化を避けられるため、特に高齢の方や家族構成に変化が少ない場合に安心です。

次に、売却と賃貸契約の同時手続きによって、短期間でまとまった現金を調達できるのも大きな利点です。また、その資金の使い道には制限がないため、ご自身の事情に応じて自由に活用できます。

さらに、リースバックを利用すると、固定資産税や火災保険料、修繕積立金など、自宅を所有していると発生する様々な負担から解放されます。固定資産税は売却年は日割り精算が行われ、それ以降の税金は不動産会社が負担するのが一般的です(例:1月1日時点での所有者が支払い義務を負い、日割りで精算されます)。その結果、維持費や税の負担が家賃に集約され、支出管理がシンプルになります。

リースバックの主なデメリットや注意点

リースバックには、魅力的な仕組みでありながら、検討する際に見逃せない注意点がいくつかありますので、以下に整理してお伝えいたします。

項目 内容
売却価格が市場価格より低くなる リースバックの売却価格は、市場価格の70〜90%程度になることが多く、物件の売却時に得られる金額が通常の売却より少なくなる点にご注意ください。
家賃が相場より高くなる可能性 家賃は売却価格に期待利回りを掛けた金額で決まり、一般的な賃貸相場より高めに設定されることが多く、毎月の負担が大きくなることもあります。
賃貸契約期間の制限 定期借家契約などの場合、契約期間満了後に住み続けられない可能性があり、将来の生活プランや契約内容の確認が必要です。

まず、売却価格についてです。リースバックの買取価格は、不動産市場の一般的な取引に比べて低めに設定されることが多いです。市場価格の約七割から九割程度となるケースが見られますが、これはリースバック事業者が転売や貸し出しに自由が限定されるリスクを避けるためです。物件の制約を抱えたまま購入する形となるため、業者はその分、割引を前提に買取価格を算出します。ですので、ご自身が受け取る資金は、市場価格より少なくなることがあることを、最初にご理解ください。

次に、家賃の設定についてです。リースバック後の家賃は、売却価格に事業者が設定する期待利回りを掛け、年額としたものを月割りして決まります。期待利回りは一般的に6〜13%程度となり、この数値が高くなるほど家賃も高くなります。また、通常の賃貸とは異なり、周辺の市場相場ではなく、あくまで投資回収の観点から家賃が定められるため、相場より高くなる傾向があります。例えば、売却価格が高いほど、また期待利回りが高いほど、負担は重くなる可能性があります。

さらに、契約形態によっては住み続けられる期間に制限がある点にも注意が必要です。リースバックでは「定期借家契約」を利用する場合、契約期間終了後に再契約が認められないことがあり、長く住むつもりでも住み続けられないリスクがあります。一方で、「普通借家契約」であれば、更新手続きにより継続居住が可能ですが、売却価格や家賃設定に影響を及ぼすこともありますので、どちらの契約を選ぶか慎重に検討することが重要です。

このように、リースバックは「住み慣れた家に住み続けられる」という大きなメリットがある一方で、売却価格や家賃、契約内容などに注意すべき点も多くございます。ご自身の資金計画や長期的なライフプランとの整合性を見ながら、慎重にご検討いただくことをおすすめいたします。

契約前に確認すべきポイントと検討の視点

リースバックをご検討される際には、契約前に以下のようなポイントをしっかりご確認いただくことが重要です。これにより、ご自身の資金計画や暮らしの継続性が確実になり、安心してご利用いただけます。

確認項目 内容 検討の視点
売却価格と家賃設定 売却価格が適正であるか、家賃が利回りや相場から妥当な水準かを確認する 売却価格が低すぎると資金が不足し、高すぎると家賃負担が重くなる可能性があります。利回り6〜13%で家賃が設定されることが多いため、収支のバランスをよくシミュレーションしてください。
契約期間・更新の可否 普通借家契約か定期借家契約か、契約期間や更新の条件を確認する 普通借家契約なら長期居住が可能ですが、定期借家契約では更新不可の可能性があります。再契約や再売買の条件(価格・期間など)も明記されているか確認しましょう。
契約内容の明記と修繕・退去責任 再売買予約、原状回復、修繕負担、禁止事項などが契約書に明確に記載されているか確認する 口約束では後になって争いになる恐れがあります。設備故障や二重契約の禁止事項、再売買の金額・期間など、契約書に明記されていることを必ずご確認ください。

これらの確認を通して、ご自身のライフプランや資金計画と整合性が取れているかを検討することが大切です。住み続けたい期間や資金の使い道、家族の将来設計などを踏まえながら、ご納得のいく条件でご契約いただけるよう、しっかりご相談・ご確認いただくことをおすすめいたします。

まとめ

リースバックは、ご自宅を売却した後も今まで通り住み続けられるという独自の仕組みを持っています。引っ越しの手間や環境の変化に不安を感じる方にとって、大きな安心につながるでしょう。また、まとまった資金を早期に確保できるほか、将来の買い戻しも視野に入れた柔軟な対応が可能です。その一方で、市場価格より売却額が下がることや家賃設定など、細かな条件には注意すべき点も多くあります。リースバックを検討する際は、ご自身の今後の生活設計や資金計画と照らし合わせ、慎重に判断することが大切です。理解を深め、納得のいく選択をしていきましょう。

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この記事の執筆者

このブログの担当者 曽谷 良介 

◇ 保有資格
宅地建物取引士

◇ キャリア:10年

大阪府八尾市を中心に周辺エリアの不動産売却をサポートいたします!

住宅に関するどんな些細なことでも相談にのってもらえる、ワクワクしながらお家を探せる、そんなお店づくりを心掛けています。

まずはご相談からお待ちしております!!

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